Audio Nirvana Horn-3
横浜ベイサイドネットの2023年末の売り尽くしセール(単品で税込21,000ほどのところを、ペアで税込8600円弱)で入手。エッジが少しベトついていたので、それで安価に入手できたかな、恐らくほとんど音質には影響ないと思う。
パラメータを見ると、Wavecorのフルレンジに似てると思いつつ、バスレフのダクトの計算をしたら、ヤフオクでおなじみのKONOCO製の3インチ用4.6Lバスレフがちょうどぴったりだったので、バッフル板を加工して(一ヶ所大失敗したのだけど)載せた( #2024年 #6月30日 2024年6月-30 16:28)。 セール価格に釣られて何も考えずに買ったのだけど、聴いてみると、すごく良いユニットで、エージング開始30分で、大満足!
リアルな音色で、解像度が高い。女性ボーカルは、ステージ上で歌っているのが見えるようだし、弦楽器もピアノも美しい。
低音は想定通りには伸びなかったが、中音・高音が良いので、満足度が高い。低音が足りないと思えば、サブウーファーで低音を補ってでも聴く価値あり。FAST / WAW 方式のスピーカー向きのユニット。Horn-3を聴いた後だと、Markaudioのユニットがとても緩くぼやんとした感じの音に聴こえるほど、全然違う。 こんなに良いユニットが終売とは残念でならないが、安価に入手できてラッキーと思って、いろいろ聴き尽くそう。
これからHorn-3のエンクロージャーを作る人はほとんどいないと思うが、開口径やネジ穴位置なども含めたインストール情報を記載しておく。私自身もいずれ箱を作り直すと思うので。
諸元
table:spec
メーカー 名称 Z (Ω) SPL (dB) F0 (Hz) Qts Vas (L) Sd (cm^2) mms (g) Xmax (mm) Qes Qms Re (Ω)
Audio Nirvana Horn 3 Ferrite 8 85.5 154 0.9 0.7 36.32 2.700 2.5 1.15 4.15 6.8
Peerless TG9FD10-08 8 83.9 105 0.720 0.99 36.30 2.500 2.6 1.23 1.75 6.11
Scan-Speak 10F/8414G-10 8 86.0 100.00 0.510 1.57 36.30 2.800 0.65 2.44 6.3
開口径やネジ位置がほぼ同じユニットのスペックも併記した。それぞれ、スペックが異なるが、同時に複数のユニットに適合する箱があれば、それはそれで興味深いので。
インストール必要情報
バッフル開口径(Baffle Cutout diameter): Φ78mm
厚さ13mm以上の厚みだと、端子(+端子台)が当たる(正確に言うと端子台の180度反対側のねじ留め用の台座が邪魔)ので、端子台(幅約3cm,高さは最大で7〜8mmほど)の切り欠きが必要
(76mmは収まらない。77mmでも収まるかも知れないが、78mmにして困ることはないと思う。)
M4の鬼目ナット(外径7.5mm)使用可(M3の鬼目ナット(外径6mm)であれば、開口径を80mmにしても良いかも
ネジ留め位置(Bolt Circle Diameter, P.C.D): 90.2mm(ユニットのネジ穴が小さめなので、なるべく正確に!)
留めネジ径: Φ4 (M3とM4の両方とも使える)
M3の頭が(抜けずに)ネジ穴の座繰りにちょうど収まる(手持ちのM3の場合)。ワッシャは収まらないが、挟んだほうが安心か。
M4のネジが通ることも確認済。私はアーレンキーでインサートできるM4にしたが、一から作るなら、バッフル裏から打込めるM3の鬼目ナットが良い。
インストール例
https://gyazo.com/75dfa5bdecb6a2b5e5765a4cfe1cbcbe
KONOCO製の4.6Lの3インチ用エンクロージャ。東京コーンの3インチユニットを外して、バッフルの開口径を78mmに広げて、端子の切り欠きを作って、バッフル裏をエアフローを妨げないよう削って、頑張って、ユニットを換装。
鋳造フレーム(ダイキャスト?)の精度が良いので、ガスケットは0.3mmケント紙を挟んで、ダイレクトな音を実現。
ワッシャがエッジに当たっているように見えるが、大丈夫そう。ちなみに大失敗したのは写してないもう一台の方で、鬼目ナットのインサート失敗して、ねじを3ヶ所で留めて、失敗したネジ穴をテープで塞いでます、トホホ。
KONOCOさんのスリットダクトを高い位置の置いたバスレフは、箱鳴りが抑えられており、性能がよいです。ダクト位置や大きさがアンバランスな感じなので、もっと横幅を広くするとデザイン的に安定するように思いますが、音質を維持するには、いろいろ対策が必要となり、悩ましいです。私が一から作るなら、リアバスレフにすると思います。しかし、KONOCOさんの箱は裏ぶたを取り外せて、吸音材の調整やユニット換装が容易となる点が売りで、私が購入したのも内側から装着されたユニットを外すのに苦労せずに済むと分かっていたからなので、リアバスレフにするのも一筋縄にはいきません。
低音は狙い通りには出なかったので、サブウーファーで増強するのが良い。中音・高音が良いので、低音の伸びるスピーカーを直前に聴いてなければ、増強しなくてもイケる。
設計例(図はWinISDのスナップショット)
以下のWinISDの結果は低音伸ばす代わりに制動利かさないので歪みが大きくなるパターン
バスレフで頑張る場合(他の例は計算してないけど)
4.6L@85 Hz(上の写真の場合の予測シミュレーション結果。)
https://scrapbox.io/files/676784bc50dd7165260fee1d.png
実測してないが、低音は想定通りではなく、100Hz以下が弱い感じ+制動があまい感じ。それほど不満ではなく、サブウーファーで低音を足しせば良いし、まあ、足さなくてもボーカル曲はいける。気になるのは、T/Sパラメータが公表値と違うかも。エージングが終わっているので、できれば、T/Sパラメータを実測したいところ。
3.6L@85Hz
https://scrapbox.io/files/676784c29da2309d21209506.png